小幌駅を飛ばして礼文駅へ

◆小幌駅を飛ばして礼文駅へ

せっかく列車で小幌駅に行く予定をしていたのだが、通過とのことで静狩駅で再度時刻表とにらめっこすることとなった。1番列車なら小幌駅に停車するようなのだが、やはり2番列車は通過となっていた。このあとの小幌駅への列車は、まだかなりの時間来ないようである。仕方が無いので国道を小幌駅方面に進み駅へ行く手がかりが無いか確かめるのだった。静狩の集落を過ぎると国道は山間の何にも無いところに突入する。いくつかトンネルをくぐりかなり先に進んだが、途中に小幌駅に進める道など一切無かった。そう、小幌駅は車では行けない超秘境にある駅なのだ。やがて礼文駅方面に分岐する交差点を右折して行く。かなり距離はあったのだが、やっと礼文駅に着いたのだった。

礼文駅はかわいらしい小さな駅舎で駅周辺には礼文の集落があり、郵便局もあった。ビンボー旅の資金も少なくなってきたので礼文の郵便局で補充させてもらうことにした。

駅構内はとても広く線路も待避線を含め数本ある。貨物列車や普通列車、特急や寝台車など多彩な列車が往来するこの辺りの室蘭本線は北海道の鉄道のすべてを凝縮した感じのする路線である。その中にある礼文駅は通過待ちなどで長大編成の貨物などが一時停車するようなので、ホームや待避線はかなり長いようであった。

駅舎に戻り、また時刻表とにらめっこする。普通列車さえ通過のダイヤがある小幌駅への訪問は、よほど作戦をうまく立てないと帰れなくなる可能性もあるので慎重に予定を組まなくてはならない。準備不足で小幌駅の時刻表を持っていなかった筆者はこのあとの予定に頭を悩ますのであった。